プロ野球 名古屋
1934年、米国からメジャーリーグの選抜軍が来日した際、その対戦相手として日本側のプロ野球チームが結成されました。読売新聞社が作った「大日本東京野球倶楽部」(読売ジャイアンツの前身)です。翌年には阪神タイガースの前身である「大阪野球倶楽部」が結成されました。そしてその翌年、東京と大阪のほぼ中間に位置する都市に3番目のプロ野球チームが誕生します。新愛知新聞社が結成した「名古屋軍」です。
この名古屋軍は、1944年には「産業軍」となり、1946年には「中部日本」、その翌年にはこれにペットネームが加わり「中部日本ドラゴンズ」に、さらに翌年からは「中日ドラゴンズ」と名乗るようになります。その後、1951年には「名古屋ドラゴンズ」に改名しますが、1954年には再び「中日ドラゴンズ」に名を戻し、現在に至ります。ドラゴンズの現在のホームグランドは「ナゴヤドーム」です。
ところで、この球団が最初に「中日ドラゴンズ」を名乗って試合を行っていた当時、日本のプロ野球界には転機となる出来事が生じました。新球団の加盟を巡って既存の球団同士の対立が生じ、1949年にリーグが2つに分裂しました。これ以降、ドラゴンズはセントラルリーグ(セ・リーグ)に所属します。
プロ野球の投手
プロ野球の投手は、相手チームに点数を与えないようスピードや、球質を上げたり、コントロールを良くしたり、新しい球種の習得をおこなっています。また、牽制やクイックモーションなどの技術も高めて失点を防ぐために投げています。ですが、セ・リーグとパ・リーグでは、投手の求められるスキルに違いがあります。
セ・リーグでは、球場が狭い場所が多いため、長打を打たれないように、あるいは相手打者が振ったバットがボールに当たらないように、ストライクゾーンぎりぎりのコースを狙って投げています。打球が上に上がってしまうと、ホームランになってしまうことがあるため、低めに丁寧に投げて、ゴロを打たせようとする投球になるためです。そのため、コントロールや質の高いストレートと変化球が重視されます。
一方で、パ・リーグは球場が広いため、ホームランを打たれる可能性が低いです。そのため、打たれてもゴロを転がせる必要があまりないので、思い切って力で勝負するピッチャーも多くいるのが特徴的です。パ・リーグではボールの重さやストレートの質が求められる傾向があります。セ・リーグの野球では技術を、パ・リーグの野球では力のあるボールを見ることができます。